元ガールズバー店長日記

ガールズバーやキャバクラ、風俗店などで店長をしてきました。お客さん目線、働く側目線で思うこと、感じることをブログに書きたいと思います。Twitterもやってるので宜しくです。

私が風俗店の店長になった直後にリーマンショック!

実際、私が風俗業界に入って店長になった後にリーマンショックで不景気…当時の政権は民〇党政権。年末は派遣村なるものも出現してた時代です。

 

実際に系列店の売り上げは前年度と比べても月300-500万マイナスでしたが、私が店長を務めていたお店の売り上げはマイナス100万以下。さほど売り上げが落ちませんでした。

 

店長になって2.3カ月後にリーマンショックで不景気と世間一般では言われていましたが、なぜにそこまで売り上げを落とさなかったのでしょうか?

 

新米店長で手腕はないことを自覚する

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経験豊富な方であれば色んな手法を持っていると思いますが、新米店長ということで【確実に売り上げを伸ばす方法】を知りません。しかし店長ですからお店に関しての全責任はあります。飲食店に入社した際に当時の店長に言われたことを思い出しました。

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下の人間が自分についてきてもらうためには2つの方法がある

(1)力で従わせる

(2)背中を見せる

この2つしかない!力で従わせるのであれば自分自身が仕事を完璧に出来ないと人はついてこない。もう一つはがむしゃらに仕事に取り組んで「頑張ってる姿勢をみてもらう」ことでアルバイトも社員を認めてくれる。新入社員のお前は力じゃなくて背中を見せることが一番重要だ!

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この言葉を思い出し店長だからといって権力や特権を使うことはしないと決めました!頑張る姿勢を見せると同時にまずは自分が無力であることを認識します。日々お客さんや女の子の前で仕事してるスタッフがいます。お店をよくするためのことであれば役職関係なく「ドンドン議論して積極的に取り組もう。それで結果が出なければ俺が社長に怒られれば良い」とある意味開き直って店長という業務をしていました。勿論「売上上げろ」とスタッフに私は言ったことはありません。「売り上げをあげるためにどうしたら良いか?」を一緒に考えることが第一だとその時の自分は考えていました。

 

スタッフ間でのコミュニケーションが深くなる

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スタッフ間でお店の運営について話す機会を増やしました!そうして分かることが「お店が良くなるには何をするべきか?」を考えてるスタッフ、何も考えていないスタッフの2つに分かれます。

 

何も考えていないスタッフは私的には必要ありません。しかしそこでクビにしても意味がないです。ミーティングの場で議題について話をしてる際に発言しないスタッフにも意見を聞くようにします。最初はあまり言わないスタッフでも徐々に自分の意見を言ってくるようにもなりました。意外とそういう意見は自分で考えられないような事もあるので、参考になることも多いです。

 

店長として自分の価値観を押し付けるんじゃなくて「この人の価値観を知る」という姿勢でいると自分自身の考え方にも幅が広がり人間的に成長できたと思っています。

 

スタッフ間でも意思疎通が深くとれるようになり、ミーティングをしても各自が自分の意見をぶつけ合う良い場になりました。

 

お店の基盤を作ってる時にリーマンショック

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リーマンショックとニュースが出てもその時は実感があまりなかったです。早番より夜の入りが少なくなったと夜番のスタッフから言われたのがキッカケです。営業報告を見ると確かに夜の入りが減っています。スタッフから言われたのをキッカケに夜のお客さんをどうするかをスタッフ一同で話し合い、イベントを打ち出したのを覚えてます。

 

ただ夜だけのイベントにすると「昼にくるお客さんから不公平感が出るのでは?」ということもあったので「昼もイベントをするけど夜メインで行う」という方向で決め実施しました。今考えるとこれが重要だったように思えます。

 

系列店は早めに何か手を打ってなかったことでダラダラと売り上げを落としてしまいましたが、私がやっていたお店に関しては、早い時点で客単価より集客数を意識したイベントをしたことで後々に繋がる営業ができ売り上げを急激に落とさないで済みました。

 

私だけの判断でお店のかじ取りをしていれば、系列店同様に売り上げを落としてましたがスタッフの意見を積極的に取り入れることで危機を回避できた事例です。

 

社員に仕事を積極的に任せる

f:id:girlsbartan:20191027141954j:plain私が勤務してたお店では男子スタッフはバイト→社員→早・遅番の責任者→店長と言う流れがメインでした!特に私が一番考えていたのは面接を社員に任せるということです。

 

これは私自身が経験からですが、面接で女の子を採用すると後から「なんでこの子を採用したの?」「あの子レベルはいらない」とよく言われてました。社員の頃いつも思っていたのは「私なりに採用した理由があるのに、なんでそれを聞いてくれないのか?」ということです。そうなると積極的に採用することができなくなるという思いがありました。

 

そこで私が店長になって社員に言ったのは、「採用したのか理由がきちんとあるのであれば採用した子に関してなんだかんだ言わない。」と言うことです。

 

勿論、私的に「この子はあり?」と感じる子はいましたが面接した社員に「なぜ採用したのか」は聞きます。そこできちんとした理由があるのであれば何も言いません。容姿や性格、お店の在籍状況などもあるので採用基準というのは変化する面もあるので、そういう際は社員にお店の現状などきちんと伝えて次の面接に活かせるようにしていました。

 

なぜこのようにしたかというのは私の体験からもありますが、一番はお客さんと日頃から接しているのは社員です。お客さん側の気持ち、思いを一番感じられるポジションが社員の立ち位置だと思ったから、現場の声を吸い上げたり採用していきたいと思ったからです。

 

相手の意見を否定しない

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現場の社員から店舗運営に関して色んな意見が出てきます。その中に「私的に見てこれはダメだな」というのも出てきます。だからといってその意見を否定することは基本しませんでした。

 

Aというプランを社員が持ってきたとしましょう。それに対してまずは「なるほどね。じゃあ、これにこうするのはどうかな?」と相手の意見を受け入れて自分なりの考えを少し加えます。そうすると社員からも「じゃあこうするのはどうですか?」など色んな提案が出てきます。

 

こうして議論を進めていくとAというプランがBというプランに変わっていたり、問題がありそうだから保留にするなどという結果が多々出てきたのを覚えています。

 

なぜ否定をしないかというと社員のやる気を消さないためです。良い悪いは別として社員なりに考えて出したプランを頭ごなしに否定すれば社員のモチベーションは下がるかもしれないと思ったからです。

 

会社で決まってる事で自分の判断で出来ないこと以外は社員の意見をガンガン取り入れて実施していこう。もし結果が出なくても社員にとって失敗は良い経験になり、それが活かされる時がくると感じてたから、相手の意見を否定せず議論するスタンスをとりました。

 

店長は上から怒られるのが一番の仕事

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私が店長になった時に思っていたことが「上から怒られるのが店長の仕事」ということです。それを恐れていては何もできません。上から怒られたからといって店舗スタッフに「怒ったり」「売り上げあげろ」とは絶対に言いません。

 

社員が自分の意見を言える環境、前向きに仕事に取り組む姿勢を強めて結果を出したいと思っていたからです。結果的にスタッフ間の意思疎通は以前よりも強くなったり仕事分担、それぞれの役割なんかも見えてお店が活性化していきました!売り上げを伸ばせるぞと思った時に「リーマンショック」がありましたが、あの時、売り上げをそこまで落とさないで店舗運営が出来たのは、社員の力があったからだと今でも思っています。

 

店長としての評価があがる

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系列店でリーマンショック後に大幅に売り上げが落ちますが私がいた店舗はそれほど売り上げが落ちません。「社員の前向きな姿勢」が売り上げを維持できた要因ですが、それは店長として「人をまとめる力」があるという風に上は捉えます。

 

結果的に店長から更に役職が上がりますが「現場の社員が前向きにできる環境」「結果が出ない時は俺だけが怒られればいい」この2つのスタンスは変わりません。

 

社員から出る意見を受け止めることで自分の視野や価値観が広がり自分自身の成長に繋がります。

かっこつけることを言いますが上からいくら評価されても言い続けたことがあります。それは「自分が無力だから、現場の社員の声を取り入れて、それを活かしただけです。もし褒めるのであれば現場のスタッフを褒めてほしい」と!自分のおかげで売り上げが上がったと自分から主張したことは一度もありません。

 

嫌われ役になることも店長には必要

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「人から嫌われたい」と思う人はいないでしょうが特に店長と言うのは嫌われ役になることも必要です。言うべきこと、注意すること、時に怒らないといけないこと…そういう場面があるからです。感情的にならず冷静に言ったとしても言われた側からすると嫌な気持ちになるかも知れません。

 

こういう役は進んでやりたがる人はいないでしょうが、店長はそういう嫌われ役を務めないとお店の運営が成立しない場面も多々あります。それから逃げ出してしまうような人は店長としての素質はないです。綺麗ごとだけで店舗運営は出来ません。

 

今、店長を目指して頑張ってスタッフさんがいればこれはしっかりと頭に入れておいた方が良いです。今は理解できないことでも、その立場になった時に実感するでしょう。

 

これからどうなるか分からない

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繁忙期と言われる時期になぜこのような記事を書いたの?と思われる人もいるでしょう。確かに繁忙期でありますが、これから先って経済的にどうなるのか不透明だと感じてるからです。

 

今年は消費税が上がりました。結果的に駆け込む需要が増えてますが10月以降は消費が落ち込んでいます。また人件費が上がっていたり最低賃金があがってる地域もあります。しかし、それは会社やお店が儲かってるから人件費が上がってるのではなく、人員確保するために人件費が上がっている傾向が強いです。飲食店やコンビニでは人手不足がずっと言われてます。募集自体がこないから時給をあげているのであって景気が良いからという訳では必ずしもないからです。

 

世界を見れば米中で経済戦争、中東でのもめごと、EUの英国離脱…色んなことが起きています。日本経済がどうなるかは、この先不透明です。そんな不透明な世界状況の中、増税したのは日本くらいでしょう。増税してる国はほとんどありません。

 

経済的なことを色々と考えるとリーマンショックレベルの不景気がくるかはわかりませんが、経済面で何が起こるか分からない状況であることは言えるでしょう。12月は繁忙期で稼ぎ時だと簡単に思っていたら、大変な思いをするかも知れません。

 

私自身の経験を記事にしましたが、もし何か参考になることが一つでもあれば幸いです。長文になりましたが最後までご覧いただきありがとうございました。