元ガールズバー店長日記

ガールズバーやキャバクラ、風俗店などで店長をしてきました。お客さん目線、働く側目線で思うこと、感じることをブログに書きたいと思います。Twitterもやってるので宜しくです。

倒産する飲食店が多いけど風俗店は大丈夫?

 

headlines.yahoo.co.jp

 

このような記事を見つけたので個人的な見解を述べていこうと思います。

 

 

 オープンから 3年で7割が閉店する飲食業界

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 1年以内で閉店する率は約35%、2年以内になると15%と2年で約半分近くのお店が姿を消しています。3年になるとその率はあがり7割近くで廃業に追い込まれてしまうくらいに飲食店の営業は難しいですし激戦です。

 

3年以内で7割が廃業するという話は飲食業界にいた時からちょくちょく耳にすることがあります。しかし3年を超えたら大丈夫というわけではありません。10年後に残ってるお店は1割くらいにという統計もあるくらいです。

 

飲食店をオープンするということは、リスクが非常に高いとも言えるでしょう。

 

オープン当初は来店も多く忙しいが…

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オープンする前に改装工事などをしていれば「ここにどんなお店できるんだろう?」とオープン前から「ここに何かできるぞ」ということがアピールが出来たり、看板などで歩いて目についたりもします。 昔からの手法ですが近隣にポスティングしたりしてお店がオープンするということも出来ます。

 

オープン当初は「どんなお店なんだ?」「美味しいのかな?」などお客側に興味があり多数来店が望めます。そこで「美味しい」と感じる人が多ければ良いですが、「美味しくない」と思う人が多い場合が1年以内で閉店していくのでしょう。


オープン当初は入ってたし味などの評判が良くても、お客側も飽きる時期は必ずきます。週1ペースだった人が月1、2.3カ月に一回…このように来店数が減ってくることもあります。そこで飽きさせないために新メニューを入れることも飲食店に求められる一つの要因でしょう。味は良いけどお客さんの飽きてしまい閉店してしまうケースもあるでしょう。

たまに「醤油ラーメンのみ」の様に味を新メニューを出さないで長年されてるお店がありますが、そういうお店の成功例は一部でしかないです。

 

 他にも問題は多々ある

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他にも資金力の問題、スタッフの能力、人手不足など様々な要因が考えられます。ここ数年ではお店の売り上げは問題がないが後継者がいないという理由で閉店するケースもあります。今年は消費税があがりましたが、それに伴いレジやポイント還元のシステムなどお店が新たに導入しないとこともありました。今回の増税を機会に閉店してるところもあるようです。


大手チェーン店はスクラップ&ビルドで展開しています。一気にお店を増やして1年くらいで採算をとれるか店どうかを見極めて開店と閉店を繰り返す手法が結構多いです。自転車操業状態に近いので閉店すればするほど新しくお店をオープンさせないといけない状況です。資金力があれば良いですし、この手法は一時的には好調でも、必ず、売り上げの低下する時期が絶対に出ます。そこをいかに乗り切るかがポイントですが苦戦してるチェーン店が多いのではないでしょうか?

 

 

風俗店も飲食店と似てる状況では?

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風俗業界もお店が多く開店するお店、閉店するお店共に多いですから激戦化状態と言えるでしょう。繁華街なんかではお店が多すぎて探す側が「どのお店に行こうか迷ってしまう」くらいに店舗数は多いです。その点は飲食業界と似てるように思えます。

 

新規店舗が増える理由として私が感じてるのはデリヘルの増加です。ソープやファッションヘルスといった店舗型は法律的に作ろうと思えば作れますが非常にハードルが高く実質的に店舗型風俗は開業できないといったところでしょう。

 

しかしデリヘルは許可さえおりれば、資金はさほどかからずオープンできます。飲食店の様な内装、外装工事、キッチンなどの設備にお金をかける必要はありません。勿論、求人・宣伝広告費にお金を使いますが、飲食店に比べばオープンするにあたっての資金は抑えられます。

 

比較的にオープンしやすいことから店舗数も増え激戦化にドンドンなってる業界ではないでしょうか?オープン資金が飲食店のように大きくかからないのでグループ展開も飲食店に比べるとしやすいかも知れません。

 

店をオープンしても認知されにくい

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飲食店などは工事をしている時点で「何かオープンしそう」というのが近くを歩いていればわかりますが、風俗店のPR方法は主にインターネットです。事務所の近くを歩いてもそこにどんなお店があるかお客側はわかりません。

 

飲食店と異なり認知されるのには時間を要します。オープンしたから多く来店されるという訳ではないです。むしろ私の経験からいうとオープン当初は暇なことが多いです。そうなると在籍の子が辞めたりするので、保証をつけるなど対策はしていました。

 

飲食店はオープンするために設備投資が必要で多額な資金がかかりますが、風俗店はオープン後いかに宣伝、求人広告を維持してかけていけるかという違いがあります。

 

お店や会社を開業して3年は我慢と言いますが、風俗店はまさに我慢の時期は必要ですしオープン後は赤字の時期が多いでしょう。そこで問われるのが資金力です。オープンにお金がかからなくても維持するには莫大な費用がかかります。そこまでのことを考えられないお店がどんどん閉店していくのでしょう。

 

消費税増税の影響

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増税してもうちのお店は価格はそのままという店舗も存在します。価格がそのままだからお客さんが減らないとは必ずしも言えません。

 

日常生活において生活必需品の値段があがれば、無駄遣いを減らす人もいるでしょう。「外食する回数を減らして自宅で済ませる」「飲みに行く回数を減らす」「大盛りを頼んでいたけど節約で通常森にする」など消費を抑えようとする人はいます。

 

風俗は娯楽にすぎず、性欲解消をビジネスにしてるとはいえ、生きていくうえで必ず必要という訳ではありません。娯楽のお金は第一に節約する、月1回を2か月で1回にするなど節約する人もいるでしょう。

 

また増税後は過去のデータを見ると景気は一度低迷してます。9月までは駆け込み需要もありましたが、過去のデータからは10月からは景気が低迷するのが予測できます。12月はまだ良いかも知れませんが、そのしわ寄せが来年1.2月に出てくる可能性もあります。

 

娯楽業界は景気に左右されやすい

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果たして今は景気が良い状況なのでしょうか?株価が上がった、給料が上がったなど話を聞くことがあり景気が良いと感じるけど実感がないという人が多いのではないでしょうか。

 

政治や経済の専門家ではないので私も詳しくはないのですが見てると経済政策は「大企業が儲ければ中小企業にも恩恵がある」と傾向で政治的、経済的に対策してます。その結果、大企業は業績がよい業種もあります。しかしバブル経済からの破綻を経験していますから大企業は儲けたからといって設備投資や規模拡大せずに儲けたお金を社内で蓄えています。いわゆる内部留保と呼ばれるようなことです。社内に溜め込むことで中小企業にその恩恵が行き届いてないので今の現状ではないかと個人的には考えています。

 

他にも多々要因はありますが大企業と中小企業で格差が広がっているのが現状ではないでしょうか?儲かってる会社も多いけど、大変な会社も多いと分かれている状況であり全体的にでみれば数字的なことは良いですが中小レベルで見ると必ずしも好景気というわけではないような気がしています。

 

娯楽業界は風俗以外でもそうですが景気に左右されやすいです。シンプルに給料が多ければ、余分に使えるお金も増えるからです。もし生活していくのがギリギリなお給料であれば娯楽に使えるお金も自動的に減ります。なかには娯楽を楽しみたいからギリギリの生活をしてる人もいるかもしれませんが、そういう人は生活が破綻してしまう可能性があります。 

 

 

定期的に来てくれるお客さんがいるのか?

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飲食店も風俗でも「定期的に来てくれるお客が何人いるのか?」というのが一番重要だと思っています。風俗という料金設定からいえば「一か月に一回必ず来てくれる固定客がどれだけ抱えているのか?」という点だと思います。

 

最近感じるのは以前は風俗にフリーでいってハズレでも運が悪かった。仕方ない。と割り切れる部分がありましたが、最近の顧客事情は遊ぶならハズレは避けたいと感じてる人は昔より多くなったように感じます。

 

風俗業界を離れて分かりましたが「風俗へ行かない人」「いっても年に2.3回くらい」という人は多いです。スナック、キャバクラ、ガールズバーは飲み会の流れでいったことがあっても風俗へ行ったことがない人は結構います。

 

風俗に行ったことがない人を風俗に興味を持たせて来店に繋げるのは非常に難しいので、一度お店に来てくれた人が「また来たい」「来よう」と思われるような運営をしていないと、この先ドンドン厳しくなるような気がします。

 

これからどうすればよい?

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個人的な見解ではありますが「外国人客の受け入れ」というのを考えていく必要性があるんじゃないでしょうか?

 

言葉の問題、日本ならではの風俗業態など問題は多々あるかもしれませんが、法律的に外国人客を入れてはダメという法律はありません。国の政策の一つに外国人観光客の受け入れ強化もあります。旅行客はある程度お金を落としてくれることもあり、海外に行くと風俗店の様なところでは外国人を積極的に受け入れてます。

 

日本でも外国人OKのお店はありますが、まだまだ少ないです。実際にどのように運営していくかという問題点のはありますが、「外国人客の受け入れ」というのも、必要性が高くなるんじゃないかなと個人的には考えています。

 

忘年会が少なくなってきたなど最近耳にすることがありますが他の月に比べて12月は忙しいところが多いでしょう。12月の現状をしっかりと見つめていくことも重要ですが、年明け1.2月から景気、個人消費などどうなっていくのかを予測して今のうちに対策を考えることも必要だと感じます。

 

お店の場所、システム、コンセプトなどが異なるので絶対的に「これがよい」「これをしなければならない」とものはお店により違います。今お店がどの方向へ進んでいるのか?どちらの方向に進めば良いのか?など店舗運営されてる方はしっかりと考えていかないと2020年は大変なことになるかもしれませんよ?