歌舞伎町の某キャバクラの摘発について
こちらのブログは今年初となります。昨年は「今年はどういう一年になるのか?」という事を書きましたが…コロナの影響により私の思っていた通り…いやそれ以上のスピードで色々と怒り予想が当たってる面が多々あったので、今年は予測しないと決めました。
今、私が感じてることを書いて今年も的中してしまうと…今年はちょっと…と複雑な気持ちになるので控えます。
そう感じてるましたが最近、歌舞伎町の某キャバクラが摘発されました。摘発された理由としては時間外営業と公務執行妨害です。ネットでニュースのコメントなど見ると正直、コロナ禍と風営法違反と話をゴチャゴチャにしてる人が多いなと思ったので自分なりの見解を紹介させて頂きます。
この手のキャバクラ摘発は珍しくない
風俗営業許可の一号がなければキャバクラはお店を出せません。この営業許可は24時までが基本ですが特別地区になると25時まで営業することが出来ます。
今回摘発されたキャバクラは25時以降も営業していたということで摘発されていますが、これは繁華街では何も珍しいことではないです。お店の人やキャストなんかと話でも「○○のお店、警察入ったみたい」なんて言う話はよく耳にします。
25時以降に営業するのは違法行為ではあるが現場を見れば25時以降も営業してるキャバクラというのは繁華街では多いです。25時以降の方が集客や売り上げが伸びるというお店、25時以降に行きたいお客の利害が一致してるので違法行為ではあるけど、実際に25時で閉めたら夜の街って面白いのかな?と個人的には感じます。
25時以降営業をしたからと言って警察はすぐに営業停止や逮捕といったことはしません。まずは警告をお店側にします。いわゆる「始末書」というものです。現状では始末書が3枚になると営業停止になるという流れです。摘発された今回のお店も去年の5月、11月と始末書を書いてるので、今回摘発されてるので営業停止は確実です。
ただし一枚の始末書の有効期限は一年です。3枚目の始末書をもらったとしても、1枚目が一年以上前だとしたら、一枚目は無効であり現状の始末書は2枚目なので営業停止にはなりません。
今回の例で例えるなら去年の1月と11月に始末書処分されていたのであれば今回も始末書として扱われたでしょう。
なぜに扉に鍵をかけて立ち入りを拒んだのか?
私が気になったのは「なぜ鍵を閉めて警官を止めたのか?」ということです。風俗営業許可の下で営業してるお店はキャバクラだろうと風俗であろうと警察官を拒否することは出来ません。これをするだけで始末書処分ということもありえます。
風俗店時代に実際に私が経験した話ですが男子スタッフ全員に警官が来た際は「営業許可書、従業員名簿の提示」を求めてくるから、きちんと従ってという事を口を酸っぱくして伝えてましたが、ある従業員がこれに応じなかったことがありました。これで始末書一枚確定でした。
従業員名簿の細かいところを指摘してくる可能性もありますが「営業許可書、従業員名簿の提示」は基本中の基本です。
今回の摘発はそういう前に警察官の立ち入りを拒否してますから、それだけでも始末書になると思いますが鍵を閉めて籠るというのは…意味がわかりません。風俗やキャバクラなど風営法の下で店舗運営してるお店は警察には頭が上がりません。今回の件は暴挙としか言いようがないです。
もし考えるのであれば
・店員が3枚目の始末書だと思ってテンパった。
・見られたくない書類などがあり証拠隠滅。
・店内に未成年のキャストがいた(未成年を雇うと罪が重い)
などかなっと考えてしまいます(あくまで憶測です)
裏スロット,カジノ、無許可店など違法なお店であれば、このように最後のあがきをするのは分かるんですが許可を持ってるお店で閉じこもる行為というのは理解不能です。
結果そのせいで公務執行妨害でも逮捕される羽目になり罪が重くなってます。
非常事態中だからコロナと絡み付ける風潮
2021年の1月から東京で非常事態宣言が出て飲食店には20時までの時短営業が要請されています。2月からは時短要請に応じないと罰則があるみたいですが、今回の摘発は罰則が適用される前の事案です。
「20時まで時短営業しないと違法」という訳ではないのですがコロナ禍ということで20時以降営業するのは悪。という風潮でお店やお店のオーナーを誹謗中傷してる人が多いように思えます。
時間外営業というのは風営法上違法ではあるけど現実の世界では珍しいことではありません。「キャバクラ業界の問題点」と「コロナ禍」というのは分けて考えないと話がごちゃごちゃになるだけなので冷静になってほしいかなと個人的には思います。
個人的には「20時以降も営業すればいいけど、コロナ対策は具体的に何をしているのか?」という事の方が気になります。
今回の摘発で感じること
今回の摘発を受けて個人的に感じるのは「風営法の改正」です。風俗、キャバクラ、ガールズバー、メンスエステなどに行かない一般の方には馴染みがない法律ではありますが、風営法をこの際、改正して徹底的に管理しやすくなるようにすれば良いと思ってます。
風営法は本音と建て前で成り立ってると言っても可笑しくないです。「接待するなら風営法の許可が必要で、接客なら許可なくても良いですよ」なんて言われても分かりにくいです。今現場にいる店舗運営者さんも「え?この前まで何も言われてないのにダメなの?」みたいな経験をされたことのある人もいるんじゃないでしょうか?それくらい曖昧な法律が風営法ですから、曖昧な面をもっと具体的にする必要があると思います。
また夜の街で24時以降キャバクラは営業できない状況も問題があるかと思います。いかがわしい印象もありますがもしお店にキャバクラ、ガールズバー、風俗がなく居酒屋などの飲食店だけになれば街全体が衰退するでしょう。
24時以降も営業できるようにキャバクラ側が届けを出させれば良いんじゃないかと個人的には思います。現状で24時以降やってるキャバクラでトラブルが起こってもお店は警察に通報しません。そんな状況で治安維持など出来るんでしょうか?
「24時までだ」と警察が求めても
お店は「24時以降にお客さんが多いからな」
お客は「居酒屋で飲んでからキャバに行きたい」
という利害関係があるんだから、「24時まで」というルールを変えて「24時以降も営業して良いけど、こういう取り組みはして下さい」という方向へ持って行った方が丸く収まると思います。
ただ風営法改正を訴えても夜の街への偏見というのはあります。まずは店舗運営者やキャスト、ボーイなどが日頃から周りに迷惑をかけないというのを強く意識して地域に貢献していく必要があるんじゃないでしょうか?
周りに迷惑をかけないというのは職種関係ないことかもしれませんが夜の街関係というだけで偏見があります。スタート地点ですでに不利な状況なので、サラリーマン以上に意識しないと誰にも認められないでしょう。
最後に店舗運営者さんへ
キャバクラ、風俗、メンズエステ、ガールズバー、スナックなど職種問わず、コロナ禍ということで今は警察が目を光らせている現状です。警官が来た際のマニュアルは再確認して従業員の共有するべき事案として徹底させておいた方が良いと思います。
メンズエステやガールズバーなどは風俗営業許可がないと思いますが、ないからこそ、風営法を使えば警察はいくらでも摘発できるでしょう。
警察がどういう動きをするかは分かりませんが、まずは自分の業種的と風営法を照らし合わせて、何が違法で何が良いかというのを再度確認して店舗運営に活かした方が良いんじゃないかと個人的には思います。
今までOKだったけど明日からアウトになるのが風営法であるというのを再認識して日々の営業を頑張って下さい。